Windows Embedded Compact
Windows Embedded Compact(旧名称 Windows CE、Win CE)は、リアルタイムでフットプリントの小さなオペレーティングシステムです。このOSは、様々な産業アプリケーションをターゲットとする組み込み製品の構築に理想的なOSです。多様なビルトインツールや技術で、市場投入までに要する時間を短縮し、組み込み製品のユーザーエクスペリエンスを向上します。

メリット
Windows Embedded Compact / WindowsからLinuxに移行

MicrosoftによるWindows Embedded Compactのサポートは徐々に終了に向かっています。このため、新しいプロジェクトでWECを利用することは推奨されていません。Toradexは、重要なバグ修正のため、Windows Embedded Compactの更新を続けています。Toradexのユーザーベースには、WinCE / WECを利用しているユーザーが多数いますが、組み込みLinuxへの移行は困難なこともあります。Microsoftのエコシステムから移行してくる開発者にとってこのプロセスがシンプルなものとなるよう、Toradexは使いやすい産業LinuxプラットフォームであるTorizonを構築しました。
TorizonはWindows開発者のことを念頭に構成されました!
Toradexでは、お客様がWinCEに代わるものを探し始めた際、2000人以上を対象に組み込みオペレーティングシステムに求めるものについての調査を行いました。さらに、Android、Windows 10 IoT、Ubuntu CoreやそのほかのLinuxディストリビューションといった現存のソリューションについて徹底的な市場調査も実施しました。その結果、Toradexがターゲットとする市場の大半のアプリケーションでは、組み込みLinuxが最適なソリューションであることが明らかになりました。その理由としては、大規模なエコシステム、カスタマイズの可能性、シリコンサポートなど数多く上げられます。しかし一方で、組み込みLinuxの習得には時間がかかり、さらに保守が困難なことが非常に大きな欠点でした。
そうしたことを踏まえた上でToradexが開発したのがTorizonです。産業用途に最適で、オープンソース、使いやすいという利点がそろったLinuxプラットフォームが実現しました。
使い慣れた環境高い生産性を発揮
Visual StudioおよびVisual Studio Codeの統合
Torizonは、生産性の高いVisual StudioおよびVisual Studio Code IDEとシームレスな統合が可能です。開発者は、Windows開発PCを利用し続けることも、Linuxを試すこともできます。
.NET Coreのサポート
多くのWindows開発者は、C#言語と.NETフレームワークを好んで利用しています。既に持っているのノウハウを活かし、最小限の努力でアプリケーションをポートしてください。.NET Coreは、クロスプラットフォーム、オープンソースであり、小さなデバイスでも稼働するよう最適化されています。
TorizonCore Builder
このシンプルに操作可能なツールを利用してTorizonを構成し、カスタムディスプレイ、キャリアボードまたは周辺機器が稼働するように設定してください。Linuxカーネルを再構築する必要はありません。Toradexは、カメラ、モデムおよび周辺機器のパートナー企業と協力し、お客様の作業の簡素化を目指しました。
アプリケーションに集中
Torizonを利用することで、オペレーティングシステムではなく、独自のアプリケーションの作業に集中できます。Torizonがバックグラウンドで稼働して優れた作業体験を実現するので、開発者は付加価値の開発に取り組むことが可能になります。
ツールおよびライブラリ
Toradexは、Toradexモジュール上での組み込み開発に役立つ無償ツールとユーティリティーを多数提供しています。そうしたツールの一部を以下に紹介します。