新規リリース: TorizonCore 6.3.0 四半期リリース
Toradexシステムオンモジュール向け、TorizonCore 6.3.0 四半期リリースが公開されました。
TorizonCoreは、組み込みLinuxソフトウェアの開発とメンテナンスをシンプルにするDevOpsプラットフォーム、Torizonを支えるオペレーティングシステムです。TorizonCoreは、高い信頼性を必要とするデバイスでそのまま使用できるように設計されているので、オペレーティングシステムの構築とメンテナンスに気を取られることなくアプリケーション開発に集中できます。
Torizonはソフトウェアコンテナを使用するため、安全かつメンテナンスを実施しやすい形で、簡単に機能をシステムに追加できます。Torizonは、コンテナにおけるハードウェアアクセラレーションとグラフィカルユーザーインターフェースをサポートします。
このリリースには以前の6.x.y TorizonCore リリースのすべての更新内容が含まれます。
更新内容とハイライト
TorizonCore
- ネットワークの構成が容易にTorizonCoreにethtoolユーティリティが追加されたため、コンテナ内に追加する必要がなくなりました。
- 新機能のサポート:リモートアクセスクライアント(RAC)が統合され、デフォルトで無効になっています。予定される Torizon Platform Servicesのリモートアクセス機能をサポートします。
- モジュールとして含まれるデバイスのドライバー:
- いくつかのバグ修正:
- TorizonCore 6でWi-Fiアクセスポイントが動作しない
- レイヤメタデータにシンボリックリンクがあるコンテナイメージでオフライン更新が動作しない
- o Aktualizrがメタデータの検証に失敗した際にインストールレポートを送信しない
- OSロールバックの失敗
- BSP 6.3.0からのアップデート
- TorizonCoreは、Yocto Project用Toradex BSPレイヤーの上にビルドされていることにも留意してください。詳しくは、Yocto Project用BSPレイヤーとリファレンスイメージのリリースのニュース を参照してください。
Debianパッケージとコンテナ
- レポジトリがリリースされました。これには、debian-docker-images、debian-package-devel、debian-cross-toolchain、debian-development-images、rt-validationのすべてのコンテナが含まれます。今後、これらのレポジトリは新しいリリースに利用されなくなります。Docker Hubで公開されているコンテナは同じままです。
- Debian Bookworm:
- 再ビルドされてDocker Hubに公開されたコンテナ:chromiumとcogこれで、ときおりのバグ修正を除き、コンテナのリリースは終了となります。
- サンプルはBookwormにアップグレードされました
- すべてのコンテナは、最新のDebianフィードに対して再ビルドされました
- 開発者向けドキュメンテーションがアップデートされました
- パッケージ更新:
- 重要なバグ修正:64ビットTorizon SDKコンテナでCROSS_COMPILE_ARGが渡されていないため、クロスコンパイルのエラーが発生
用途
TorizonCore 6.3.0 四半期リリースは本番環境グレードのリリースです。したがって、TorizonCore 5、または以前のTorizonCore 6リリースを本番環境で利用しており、TOR-3143の既知の問題の影響を受けない場合、この四半期リリースに移行することを推奨します。
全般的な考慮事項
前回の四半期リリースは既に本番に適したグレードのものでしたが、ツーリングとエコシステムは限定的でした。このリリースでは、完全なツーリングとエコシステムのサポートが提供されます。
- Torizon用Debianコンテナ
すべてのDebian Bookwormコンテナは、Docker Hubにメジャータグ「3」として公開され、自動および手動のテストによる検証済みです。ドキュメンテーションも更新され、TorizonCoreのコンテナタグの環境変数 は「3」に引き上げられました。 - VS Code IDE拡張機能
過去の四半期リリース6.2.0以降、TorizonCore 6のサポートがIDE拡張機能 2に追加されました。この四半期の間、いくつかのバグ修正と改善が行われました。 - TorizonCore Builder
TorizonCore 6でのTorizonCore Builder(TCB)への対応は、過去の四半期リリース6.2.0で完了しています。TorizonCore Builder 3.7.0以降を使用していることを確認してください。 - リモートとオフラインアップデート
Torizonアップデートを使用した、TorizonCore 5からTorizonCore 6へのリモートまたはオフラインのアップグレードは、TorizonCore 6.2.0以降、可能になりました。
TorizonCore 6へアップグレードするには、すべてのユーザーはまずパッチリリース5.7.2にアップグレードする必要があります。ワークフローは次のようになります。- TorizonCore 5.7.0以前 → TorizonCore 5.7.xパッチリリース → Bootloader更新 → 最新のTorizonCore 6リリース
間もなくリリースの機能
- Verdin AM62のサポートは次のリリースで計画されています。
- セキュアブート: セキュアブートが有効化されたイメージをビルドするためのYoctoクラス新しく追加されました。部分的なセキュアブートの信頼の連鎖を有効にするTorizonCoreのYoctoビルドを実行できます。完全サポートは次のリリースで予定されています。
既知の問題
- iMX8デバイスのGUIに影響を与えるバグがあります。このバグの修正は次のリリースで予定されています。
これに関する新しい情報についてはリリースノート.
ハードウェアサポート
四半期リリースの本番環境での利用は、量産製品(Volume Product)のみで、それらがTorizonCoreでサポートされている場合に限定されています。一定のテストを行って検証しています。Toradexのリリースタイプの詳細については組み込みLinuxサポート戦略を参照してください。
- 量産製品:Apalis iMX6、Apalis iMX8、Colibri iMX6ULL 1GB、Colibri iMX6DL 、Colibri iMX7D 1GB
このリリースは、これらのモジュールで本番環境で利用できます。 - サンプル製品:Colibri iMX8X、Verdin iMX8M Mini、Verdin iMX8M Plus
ハードウェアステータスが「サンプル生産」であるため、このリリースは開発環境向けです。
Verdinでは第2世代のVerdin製品のみがサポートされます。
Torizonを利用する
- Torizonについて詳しく
- インストールと使用開始の手順、基礎的内容から高度な内容まで、Torizonについて学ぶには、ToradexデベロッパーセンターのTorizonのページにアクセスしてください。