新規リリース: TorizonCore 6.2.0 四半期リリース

2023年5月4日木曜日
Torizon

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Toradexシステムオンモジュール向け、TorizonCore 6.3.0 四半期リリースが公開されました。

TorizonCoreは、組み込みLinuxソフトウェアの開発とメンテナンスをシンプルにするDevOpsプラットフォーム、Torizonを支えるオペレーティングシステムです。TorizonCoreは、高い信頼性を必要とするデバイスでそのまま使用できるように設計されているので、オペレーティングシステムの構築とメンテナンスに気を取られることなくアプリケーション開発に集中できます。

Torizonはソフトウェアコンテナを使用するため、安全かつメンテナンスを実施しやすい形で、簡単に機能をシステムに追加できます。Torizonは、コンテナにおけるハードウェアアクセラレーションとグラフィカルユーザーインターフェースをサポートします。

このリリースには以前の6.x.y TorizonCore リリースのすべての更新内容が含まれます。

更新内容とハイライト

TorizonCore
Debianパッケージとコンテナ
そのほかの更新内容
用途

四半期リリースは本番環境グレードのリリースです。一部のドキュメンテーションとツーリング機能はまだ開発中です。このため、用途に制限があります。これらのコンポーネントが更新され次第、TorizonCore 5シリーズでサポートされるすべてのワークフローを使用できるようになります。これについて詳しくは、次のセクションで説明します。

このため、TorizonCore 5を本番環境で利用していて、そのプロジェクトのための重要な機能がTorizonCore 6にない場合は、引き続き四半期リリース5.7.2を利用することを推奨します。そうでない場合、評価、開発または本番稼働をしていてTorizonCore 6に必要な機能がすべてそろっている場合は、この四半期リリースに移行することを推奨します。

全般的な考慮事項

このリリースは、以前の6.x リリースの制限の一部を解消します。

  • VS Code IDE拡張機能
    TorizonCore 6のサポートが、VS Code向けTorizon IDE Extension 2に追加されました。これは、Toradex Labsで開発コード名、ApolloXと呼ばれていたものです。また、IDE拡張機能で初の安定バージョンがリリースされました。これには正式ドキュメンテーションが含まれます。
  • TorizonCore Builder
    TorizonCore 6でのTorizonCore Builder(TCB)のサポートは完了しています。前四半期リリース6.1.0 の制限は解消されました。TorizonCore Builder 3.7.0以降を使用していることを確認してください。

これはTorizonCoreの四半期リリースですが、Torizonツーリングとエコシステムは依然限定的です。

  • Torizon用Debianコンテナ
    Debian Bookwormコンテナは、メジャータグ「3」でDocker Hubに公開されました。これは、このリリースでサポートされているすべてのSoMで動作するはずです。これらは、次の理由からそのままでは利用できません。
    • ドキュメンテーションはまだ完全には更新されていません。また、一部の変更によりグラフィカルコンテナの起動が妨げられます。
    • TorizonCoreのコンテナタグ用環境変数がまだ更新されていません。このため、Toradexのドキュメンテーションの多くの箇所で指示されているとおりにこれらを利用してコンテナを実行すると、Debian Bullseyeコンテナを実行することになります。
    • Chromium、cog、sampleコンテナは、依然Debian Bookwormに更新されていません。
    • Debian Bullseyeコンテナは検証済みであり、動作するはずです。このためTorizonCore 6の早期採用は可能かもしれませんが、ToradexではTorizonCore 6用Bullseyeコンテナの定期的な更新および検証は予定していません。ツーリングとドキュメンテーションがBookwormコンテナ用に更新され次第、それらを使用してください。

リリースが予定される機能

  • Bookwormコンテナの完全対応:更新されたパッケージがリリースされる予定で、新しくリリースされたTorizon IDE Extension 2は異なるDebianリリース向けスイッチをすでに提供しています。今後のリリースで、すべての作業を完了させる計画です。
  • リモートアクセス機能: Torizonプラットフォームサービスに今後含まれる予定の機能は、今後のリリースで対応する予定です。
  • ハードウェアアクセラレーション対応TensorFlow Lite:今後のリリースで、対応する予定です。

これに関する新しい情報についてはリリースノートを参照してください。


ハードウェアサポート

四半期リリースの本番環境での利用は、Volume productsのみで、それらがTorizonCoreでサポートされている場合に限定されています。

  • 量産製品:Apalis iMX6、Apalis iMX8、Colibri iMX6ULL 1GB、Colibri iMX6DL、Colibri iMX7D 1GB
    これらのモジュールでは、このリリースを本番環境で利用できます。
  • サンプル製品:Apalis iMX8、Colibri iMX8X、Verdin iMX8M Mini、Verdin iMX8M Plus
    サンプル製品のハードウェアステータスに基づき、このリリースは開発環境向けとなります。
    Verdinでは第2世代のVerdin製品 のみがサポートされます。

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